2026-09-13 10:20我慢比べ(SM奇譚 創戯旅団 第378夜)





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SM奇譚 創戯旅団 第378夜 我慢比べ
※2026年09月13日10時33分【Livedoor、Ameba、FC2初稿】
※2026年09月13日08時44分【note無料投稿】
教科書に載せる模範解答の様なオープニングでしたが、今回のお題は全く真逆です。私達お店サイドもお客様も、我慢しすぎて失敗した話です。今になって思うとやらかしてたなと苦笑いしか出てきません。第一期初期は珍しい事に女王様よりM女の方が多い時期が一瞬あったんです。厚木エレガンスは女王様の在籍の方が多かった時期が長いお店です。それでも立ち上げ当初はM女さんが主力だった時期があり、ご主人様が多く遊びに来てました。その中に『ハード鞭のTさん』と呼ばれる常連客が居ました。嫌がるM女に容赦無くハード鞭を振るう性癖を持つ変わり者です。問題だったのは嫌がっているM女さんを見るのが楽しみだった事です。要は相手が本気で嫌がっているのか、我慢出来ているのかの区別が残念ながら付く人では無かったのです。私達お店側もまだ限度を良く理解していなかった時期だったのもよろしくなかったんです。ハード鞭のTさんの鞭をどこまで我慢出来るかなんて、我慢比べや根性試しの感覚で接客してしまいました。冷静に考えてみて下さい。鞭の傷跡が1週間も残るくらいの力任せの鞭打ちは、お店とM女さんから見れば大迷惑な行為です。オプションではありません。基本プレイに入っているソフトな鞭打ちですよ。当時はSコースがハードSとソフトSに分かれてませんでした。SMクラブファンなら普通に常識ある人ならば、基本プレイでハード鞭をやったらキャストさんに嫌われる事くらいは理解出来ないと駄目ですよね。空気が読めない人なのか、加減を知らない人なのか、性格が悪い人なのかまでは分かりませんが、容認出来る話ではありません。S側の人間は自分勝手なんですよ。人の気持ちを全く理解出来ない人が多いのが困りもんです。いつか必ず破綻しますからね。その程度の深読みは余裕で出来る思慮深い人間になりましょう。ところがお店側もキャストさんも『耐えてきたよ』『頑張ったね!お疲れ様!』なんて軽く済ませてしまいました。Tさんのハード鞭を受けて耐え凌いで帰ってきたら真性M女レベルだね!なんて尺度を語っていたのは大きな間違いです。誰も、『あんなハード鞭は我慢ならん!』というM女さんが出てきた時の事までは考えていませんでした。TさんもTさんで、次から次へと新しいM女さんを呼んでいた事が命取りになりました。過去にハード鞭を耐え抜いたM女さんを指名にしていれば大問題に発展する事はありませんでしたからね。私達運営側も様々なケースを経験した後ならば、無防備ではなかったでしょう。その頃はどんなトラブルが待ち構えているか想定しないまま営業していたのは愚かだったと思いますよ。イケイケでしたからね。突っ走ってました。そしてトラブルは突然やってきたのです。顔は美人で太っているホス狂いのM女さんが居たのですが、ホス狂いで想像付くと思いますが、かなりのメンヘラさんでした。メンヘラさんだからM女さんをやれている事を計算に入れておかないといけませんでしたが、そこまでは想定していませんでした。ある時、このM女さんをTさんが写真指名しました。プレイ開始から40分くらいでM女さんから『もう無理です!』と泣きながら電話がかかって来たんです。私は、何が起こったのか状況を把握する為に、直ぐに現場へ向かいました。ラブホテルの部屋へ入るとM女さんは泣きじゃくりながら、『私、この人無理です!』としか言いません。TさんはTさんで俺悪くないし的な行動と言動をしています。『残念ながらTさんは詰んだな!』と私は解釈しました。返金しろとゴネて来たので『お金は半分返金しますが、今後は出入り禁止にします』とだけ言って、私はその場を納めました。相手のM女のレベルによって強弱を変える事の出来ない人だったという理由から、今後の出入りをお断りしました。どんな理由があろうとも、M女さんに嫌われるご主人様は、SMクラブでは歓迎されません。私はこの様なトラブルが起きた場合は、S男さんの出入りを禁止する事でその場を納めます。ほとんど例外無く、その措置でカタを付けますね。M女さんに辞められてしまうと商売としてマイナスになるのでビジネスライクな判断をします。Tさんも不運だったとしか言いようがありません。しかし、次から次へとキャストさんを変えては、自分の欲望を満たす為にハード鞭を振るってしまうと、どこかでこの事故を起こすのは間違いなかったのだと思います。それならば、問題点になっているTさんを取り除くしか無かったのです。真逆の措置をすると、当然キャストさんは居なくなります。SMクラブの営業で難しいのは匙加減です。問題が起きた時はS側を処分するしかなくなるんですよ。それしか対処が出来なかったんですよね。真逆は事故から事件へと発展する恐れまであるので、これは絶対なんですよ。なので、ズレが生じた場合には去って貰うのは問答無用でお客様(S側)になります。営業面の侘び寂びですね。ご主人様は、M女さんのレベルや趣向によって、自分のプレイに強弱をつけたり、性癖をセーブしたりする配慮が必要になります。なので、無理な時には危険信号を発して貰うボディランゲージを決めてからプレイに臨みます。ところが、まあ分かってないS男さんだらけですよ。M女さんはなんでも耐えてくれるスーパーウーマンだと勝手な思い込みをしています。言い訳は要らないんのですよ。問題が起こる前に自制する事を覚えて下さい。それが出来ないならSMクラブへは来ない方が良いと思います。例外無くです。S男さんだろうと女王様(S女さん)だろうとです。SMクラブの支配と服従は、服従側から支配権を委譲されて成立している遊戯です。服従側に『この人無理!』と拒絶されるのはかっこ悪いですよ。トラブルになった場合は、個人のSM論は全て無視しないと言い訳三昧で収拾がつかなくなります。SMクラブ側のトラブル対処の基準は簡略化されてますね。M側に不満を持たれるS側のプレイヤーはSMクラブでは邪魔者扱いされます。トラブルの素を呼び込む厄介者としてマークされる事になるんです。本人には自分が厄介者という自覚がないので、本当に面倒臭いですよ。少しは空気を読める様になって貰いたいのですが、サディストには難しいでしょうね。対処する側としては『またかよ!』としか思ってませんけどね。ざっくばらんな言葉でアドバイスしましょう。上手い事立ち回れなかった器量の無さがS側にあるので、問題が起きてから言い訳しても通用しません。手遅れです。耳にタコが出来るくらいに、M側への配慮を絶対に怠らないで、きっちり並走して下さいと釘を刺しているのです。お約束でやらかしてしまう自分勝手さは、かなり無神経ですよ。どうせ、『何でそこまれ言われなきゃいけないんだ』と恨言を言うところまで予測出来ます。言われて当然なんです。先に『SMごっこでしかありませんからね』と説明してます。本物の支配と服従はSMクラブにはありません。SMクラブでパートナーを務めるのは、ただの赤の他人だと認識するところからSMプレイの知識を学び直して下さい。『言い訳を考えなければならなくなるNG行動を取る人間にSMプレイをやる資格は無い!』以上です。簡単な事ですよ。『相手への敬意(リスペクト)を忘れない様に。人間として見下す様なマウントは絶対に取らない様に。プレイ中は常に気遣いを怠らずに、相手が発する無言の危険信号を見逃さない様に。SMクラブでの優先権は服従側にある基本を絶対に忘れてはならない事。』私はこの基本事項を事ある毎に説明しています。これだけを理解していればトラブルは起きようがないと言う事です。ところがプレイヤーの思い込みで、この基本は無視されます。もしくはやれているつもりになっていても、実際には何も基本が出来ていません。躓き、失敗、トラブルの大半は、今語った重要事項のスルーと見逃しにより起こっています。しかしS側は開き直って、自分の落ち度を認めようとは絶対にしません。結果として何が起こるかと言うと、S側は逃げ出すか追放される事件事故が勃発します。ウチは穏便な対処法を選択していると思います。黙って関係を終わらすだけにして、それ以上騒ぎ立てる事はしません。SMクラブからご主人様が居なくなるか、女王様が居なくなる事で平和が戻ります。SMクラブは未熟者が集う不完全なコミュニティーです。トラブル処理を黙々と済ませ穏便に事を収束させるのが、毎回のパターンでしたね。SMクラブが面倒臭い最大の要因です。SMクラブの運営は頭がおかしい人か、底抜けに優しい人じゃなければ務まらないでしょう。自分はやれていると思い込む場合と、何でもありのカオス状態にする場合も、かろうじて成立しますけれどね。中にはコミュニティーを絞り込んで、仲間内だけでルールを徹底させているSMクラブもあるでしょう。デリヘル、箱ヘル、ピンサロ、ソープランドの常識は一切通用しないのがSMクラブです。闇が深い界隈なんですよ。これが正解なんて模範解答のないトラブル多発区域です。それでも皆んなSMクラブをやり続けているのですから、この世界は不思議です。懐の深い人ばかりですよ。どんな生き残り方を果たしていようが、実績を作った事は評価されて良いと思っています。私はそう考えてありとあらゆるSMクラブをリスペクトする様にしました。気持ちを大きく持って、業界を愛する気持ちを持たないと無責任かなと思う様になりましたね。厚木エレガンス、マニアック、アイスタイルと老舗ブランドを稼働させるには先人をリスペクトするところから学びを始めないと、良いバランスでお店を維持出来ないじゃないですか。自分本位で考えるだけなら、何も老舗店を引き継ぐ必要は無かったでしょう。キャストさんもお客様も、何度も失敗しながらSMの極意に慣れて下さい。私でさえ、半分正解半分不正解から構造理解を学び始めています。しかも頭で理屈を整理出来ていても、実行に移せるかは別問題です。自分がやるとなると、心と身体が別の動きをしたり、パートナーの感覚にアジャスト出来なかったりと、問題は山積みされます。私は『SM奇譚 創戯旅団』でSMクラブの構造理解を文字にして、正解だったなと思っています。今でもトラブル対処は難しいですし、まるで生き物の様に正解まで移動してると感じます。SMクラブの難解さを、ありのままコラムに書き記す事で、私と読者様がSMクラブと向き合っていける設計は、面白い試みになっているなと感じています。毎回違う角度からSMクラブを分析して、構造を理解しましょう。それくらいに、新しい知識を取り入れなければいけない業界なんだなと、今では私自身が思わされています。私もまだまだ認識が足りないと感じます。想像以上に奥行きがある世界なんです。私もスタッフさんもキャストさんもお客様も、この世界に長く関わる事で理解を深める必要があるのでしょう。日々これ精進。