お客様にたまに聞かれるんです。
「SMって、痛いんですか？」って。

その質問、よくわかります。
鞭とかロウソクとか、言葉だけ聞けばどうしても怖いイメージが先に来る。
でもね――本当のSMって、“心のマッサージ”みたいなものなんです。

たとえば、肩こりをほぐす時。
最初は痛いけど、力が抜けていくと気持ちよくなってくる。
あの感覚にちょっと似てるんですよ。

縄や鞭も同じ。
それ自体が目的じゃなくて、「心を解すための手段」なんです。
だから、無理に我慢する必要なんてない。
痛みよりも、「委ねること」のほうがずっと大事なんです。

僕はずっと思ってるんですが、
この仕事の本質は**“信頼の上に成り立つ非日常”**なんですよね。
お互いに信じ合えた時、初めて見える景色がある。
その一瞬を一緒に作れることが、何よりの快感です。

SMって、痛みの中に優しさがあって、優しさの中に支配がある。
その矛盾が美しい。
人間って、結局“気持ちよく縛られたい生き物”なんだと思います。