そろそろ寒くなってきて、秋を感じさせる今日この頃。 昔は「秋」という季節をゆっくり楽しめた気がするんですが、 最近は夏と冬しかないような感覚で、あっという間にこたつを出す季節になってしまいました。

で、このこたつ。
あれって考えてみれば、立派な監禁プレイなんじゃないかと思うんです。

一度入ってしまうと、抜け出すことができない。
「あと5分だけ」と思っても、その温もりに縛られて気付けば何時間も経過している——。
これはもう、柔らかい毛布の縄で全身をぐるぐる巻きにされたようなものです。

さらに恐ろしいのは、こたつ＋みかん＋テレビの三点セット。
甘い果実で釣られ、どうでもいい番組を眺めながら動けなくなる。
これってまさに甘やかし系の監禁。じわじわと意思を奪われていく過程が、妙に心地良いのです。

そして極めつけは「うたた寝」。
気付いた時には身体の一部だけ熱くて、もう一部は寒い。
「体勢を変えたいけど動けない…！」というあのジレンマは、まさに動きを制限された快感そのもの。

つまりこたつとは、冬の間だけ現れる家庭用SM装置。
家族の団らんという名目で、みんな一緒に監禁されているわけです。しかもその拘束を望んで受け入れているあたり、 Mの素質を持つ人間が意外と多いのかもしれませんね。

寒い季節が近づくたびに思うんです。
「俺たちはこたつという監禁から、結局誰一人逃げられないんだな」と——。 そんな小さな諦観と安堵が入り混じる季節です。

（追伸）みかんは一箱にしとくか、それとも密かにもう一箱買い足すか…こたつの誘惑は果てしないのです。