【店長コラム】創戯旅団 第89夜 本番警察
※2025年03月09日22時57分

前回のコラムが出禁になるお客様の考察で、その半数が本強による出禁である事を語りました。今回はその真逆のお話しになります。キャストさんが率先してお店に内緒で本番をやらかしてしまうのです。いや、そんな事をお店は頼んだ覚えは一切ありませんよ。しかも黙認はすると云う意味でもありません。ウチは完全非本番店として営業を行っているからです。ウチは特殊性癖を好むお客様が集まってくるお店です。本番をしてしまうキャストさんが関わるとお店の趣旨が変わってしまいます。ですから、かなり気を使って本番厠の排除に努めているのです。しかし、世の中の風俗嬢、しかもデリヘル嬢の中には本番で違法に飯を食っているキャストさんが相当数居ます。黙っていればバレないと思っていたり見逃して貰えると思っていたりする業界なのが問題なのです。そうなると、完全非本番店のウチとは、本番嬢は徐々に噛み合わなくなります。お店としては全員に本番なんかしない方が本指名のお客様を長く維持出来るよと教えています。一つのお店で長く働く事も出来ますし、長い目で見た時に食いっぱぐれないで得をするよとも教えます。しかし、それでも本番に走ってしまい身を滅ぼすキャストさんが多くて苦労しましたね。そこにはいろいろな背景が見え隠れしていて複雑な気持ちになります。

どんな背景が薄らとみえているかと言いますと、間違いなく援交市場の汚れた背景でしょうね。今で云うところのＸや出会い系アプリで援交している女性。そのツールは時代によって少しずつ変貌しているものの昔から一定数必ずいる女性達です。出会い系サイト、出会い喫茶、援デリ、スタービーチや2ちゃん等のスレッドを利用した援交、DC（デートクラブ）、伝言ダイヤル、テレクラ。どの時代にも何かしらのツールを使い援交をする女性はいましたし買う男もそれだけ居たのでしょう。今では出会い系アプリで男を捕まえられない女性が寒い夜に立ちんぼをする国になってしまいました。自分で客を引けない女性が立ちんぼをするのと同じ理由でデリヘルにも援交市場から女性がかなりの数傾れ込んでくる事になります。しかもデリヘルが認可される事になり世の中にあったDC（デートクラブ）は死滅していますから、DCからも女性が流入しています。公衆電話に紙が貼ってある違法の派遣風俗や捨て看板や張り紙で営業していた違法風俗も全てデリヘルに統一されたのでしょう。ここら辺の違法風俗は本番を生業としていました。しかし風営法で認められる事となったデリヘルは本番は禁止されています。正確に言いますとソープランドですら本当は本番を認められてはいません。料亭的ちょんの間も同じくです。しかし、あれらに関しては警察も触らぬ本番地区として特区的存在として存続します。では、デリヘルは特区扱いでしょうか？違いますよね。派遣型風俗店で本番をやったら犯罪です。嘘だ！俺は本番をしたけれど捕まっていない！と言いたげな方は警察署の前で、お巡りさんが通る度に横で『今、僕はデリヘルで本番をして来ました。』と20人くらいの警察官の前で拡声器を使用して叫んでみましょう。必ず捕まってしまう事でしょう。同時にその本番をさせたデリヘルも捕まりますよ。複雑なのは昔からの流れでプレールームまで持って営業をしていたSMクラブでしょう。そんなSMクラブも派遣型風俗店の規則が風営法に組み込まれた時点で、その認可を取って営業をする事となったのです。様々な違法風俗店が派遣型風俗店に鞍替えをしたので1割の違法本番店と8割の本番黙認店で派遣型風俗店が成り立ってしまうのも理解出来ます。ウチが何故、その中でも珍しい非本番店になったかには理由があります。理由は間違いなく私の存在です。私がピンサロを人気店に育てた時は本番防止の見張りをホールに置いていたのです。本番をさせない事を徹底して、若い子が安心して就労出来るピンサロをブランディングしたのです。その経験を持ったまま派遣型風俗店の世界に入って来たので、今でも私は非本番店派なのです。しかも、その間に風俗の歴史も勉強しました。その中で日本独自の非本番風俗の文化も学びました。本番が完全に禁止されている国は日本くらいですよね。中にはホリエモンみたいに日本の風俗もいずれ本番が認められるとか言っちゃってる識者も居ます。風俗のプロとしてはっきり断言して置きましょう。そんなもんは適当な戯言です。例えば日本のパチンコ屋の三点方式はいずれ無くなるだろうと言ってる様なもんで、随分と適当な事を宣ってくれてますよ。そうなるのは50年後ですか？少なくとも今すぐ法律が変わりもしない事を無責任に言わない方が良いですよ。日本の法律では風俗で本番行為は禁止されており、本番無しでプレイを創造するのが日本特有の風俗文化なのです。と解釈した真面目な風俗人が私なのです。しかもSMクラブをやっている人間の中から偶然にもそんな生真面目な人間が誕生したから大変です。その結果どうなったか。私は非本番店営業を信条とする玲子さんとタッグをがっちり組む事になり厚木エレガンスの存続を成功させたのです。全てが偶然であり奇跡でもありましたね。本番厠と噛み合う事は永遠に無くなりましたが、その逆に本番には全く興味が無く濃い性癖を満たしたいお客様に支持されながら、ここまでエレガンスを営業出来ているのです。本当にありがたい話しですね。考えてみれば、例えばピンサロにしたって本サロにしてしまう人もいるのですから、私は規則を破ってお金を儲ける事を忌み嫌う人間だったのでしょう。ん？いつの間にやら、何故私が本番を認めないのかまでを語る大脱線になってますね（笑）

この様に世のキャストさんの中には、いろいろな背景から本番嬢が多い事はお分かり頂けたと思います。そして私のお店が非本番店である事も説明しましたね。それでも、勝手に内緒でこっそりと本番はやれるじゃんと思った読者様も多い事でしょう。しかし大間違いです。本番は確実にバレますし、本番嬢も逃げ出すか追放されるかの2択なのがウチです。では、どうやってバレた？となりますが、ウチには本番嬢を炙り出す罠がいろいろと仕掛けられています。まずお客様の中で本番客認定されている方が居ます。その大半は既に出禁になっているのですが、一部大人しい本番客だけは私に泳がされています。私は本番を認めませんので、キャストさん側で本番が発覚した場合はクビになります。しかし、それでも最初のチェックを突破してウチに残ってしまう本番嬢がいます。そんなキャストさんは本番黙認店で働いていた本番嬢なのでしょう。お店が本番に否定的でも内緒にして置けばお店に残れると思っているキャストさんです。しかし、そんなキャストさんでも最終本番嬢である事は捲れます。まず、先ほどのお店が仕掛けた罠が発動します。半年もすると本番嬢と思われるキャストさんにはウチの変態様は付かなくなり、逆に泳がされている本番客だけが本番嬢に付く事になります。さらに本番客の特性として数回やれたらそのキャストさんをポイ捨てして逃げてしまうのです。結果、ウチでは本番嬢の周りだけ爆心地の様にお客様が寄り付かなくなってしまいます。私はやってはならない事をやってしまいお客様に相手にされなくなりましたと恐ろしい程に明確に成績が物語ってしまうのです。これでバレるキャストさんも相当に居ましたね。私は毎回接客後にどんなプレイをしました？お客様は問題無く大丈夫でしたか？と聞いていましたね。中には何をしているかを履き違えている馬鹿なキャストさんも居ましたよ。何にも知らないから毎回店長は質問するんだ！とか裏で陰口を叩いていたのも知っています。そんな訳あるかよ！頭大丈夫か？君と俺とじゃ偏差値は最低でも10～30は違うから脳味噌のスペックが全く違うわ！分かりづらいならそのまんまIQに置き換えたろうか！アホたれ！私が何故毎回同じ質問をしていたかには、きっちりとエビデンスがありました。ウチのお客様は特殊な性癖をお持ちです。きっちりとしたプレイをしているキャストさんであれば、このお客様はこの様な性癖をお持ちでこの様なプレイをやりたがっていますと報告してくれます。逆にこの人ただの本番客じゃない？と報告が上がる時もあります。まともに接客をしていれば、濃い性癖をお持ちのお客様の場合は必ず同じ報告を受ける事になります。これが正解例です。ところが本番嬢はまともな報告を一切出来ません。しまいには質問される事が具合悪いので私にキレる頭のいかれた人間までいます。結果、私にマークされる事となり、本番行為が全部バレてしまいます。こちらが不正解例です。

それだけではありません。極め付けにウチには本番警察が居りますので、本番嬢は必ず捲れてしまいます。ついでに本番客も捲れてしまうのです。本番警察とは玲子さんとKさんの事です。その巧みな話術にゲロしてしまう本番客が続出します。あまりに面白い裏話しがあります。ある年の夏に、玲子さんが町田のシティホテルに呼ばれた事があり、しかも1時間延長まで取ったのです。戻って来た時に延長取れて良かったねと褒めると、違うよ！延長してもプレイはしてなかったよ！と言うのです。話しを詳しく聞くと、そのお客様はプレイを撮影してOKなお店で撮影をしまくっていたそうです。その映像を1時間見ていたそうです。そして、何々って店はただの本番店だったよと私に報告してくれて、私はとある店の本当の姿を知る事になります。他のお店の事ですら情報収集に余念の無い玲子さんやKさんに取っては、ウチに来た本番客とウチの本番が疑わしい嬢の決定的な本番の証拠を握る事くらいは簡単に熟していましたね。こうして私側の情報と玲子さんとKさんの集めた情報を付け合わせすると、大体は真実に辿り着いていました。まやかしを遂行するのは不可能な罠がウチには張り巡らされていたのです。

本当にこの本番問題だけは風俗店の永遠のテーマでしょう。これだけ真面目に取り組んでいても真逆の間違った行為が栄えてしまうのは納得いきませんよ。私は何を構築すればこの生真面目な立て付けを評価して貰えるのでしょうね。私のお店のキャストさんが少なくなるのは、女王様問題と本番問題の二正面作戦に挑んでいるからですよ。本来ならば評価されなければおかしいだろって内容で一番の苦労を背負っているのです。そして、ここも不思議な大問題です。本番問題に何人ものインチキ女王様が登場してしまうのです。ん？君たちはサービス地雷じゃ無かったっけ？何でこっちの問題にまで顔出してるの？となりますよね。裏金になれば何でも良い人なのでしょう。いかにも堕ちていく平成の若者みたいな失敗をしていますね。そして、私は第三期ではさらに苦労の幅を拡げてM女さんの苦労までもを背負おうとしているのです。これは全面的に公開して何が行われているか？何に巻き込まれているのか？その全てをエンターテイメントにした方がお客様は絶対に喜んで下さるでしょう。私の考えはそこに行き着いたのです。どうでしょう？不正解に向かってはいない筈ですよ。私のお金を第一に考えた発想では無い事だけは確実でしょう。明らかに面白さを最優先にしていると思います。自分でも苦笑いしますが、捨て身の演出です。

次回も引き続き本番問題と向き合いましょう。それだけキリ無く問題は起こっているのです。ここだけはしっかりと強調しておきます。間違ってるのは本番に走った人達ですからね。私達はいつもその対応に奔走させられるのですから迷惑千万です。本人達は散り散りに全速力で逃走するだけです。何をしてるんだか、いい歳こいて情け無い話しですね。さて、次回の本番問題はどんな内容になるのでしょう。くわばらくわばら。

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