2024-12-07 10:02【店長コラム】創戯旅団 第45夜 私の記憶に残る野球名勝負② 【店長コラム】創戯旅団 第45夜 私の記憶に残る野球名勝負ベスト7/後編※2024年12月7日5時58分12月/1月のプロ野球オフシーズンは野球ファンに取って見るテレビに困るシーズンでもあります。正確には箱根駅伝や高校サッカーもあれば、以前は毎年年末にはトヨタカップなる欧州と南米のサッカークラブ王者が世界一の座を賭けて中立国日本を開催地に闘うサッカーの祭典などもあったのです。しかし、少し夜の寒さが強めになると、冬なんだなと季節を感じる時期でもあります。今年の最後の野球観戦(テレビですが)は高校野球の明治神宮大会でした。偶然にも我が神奈川県代表の横浜高校が優勝していましたので、来年の春の選抜高校野球は関東枠が1つ増える事になります。春の選抜高校野球で球春を迎え、新学期の頃にはプロ野球とメジャーリーグが開幕するのがここしばらく私の楽しい春の野球観戦ルーティーンになってます。年によっては、そこにWBCまでもが加わるのですから、いきなり3月から熱くなる瞬間も多いのです。それでは、私の記憶に残る野球の名勝負ベスト7後編のスタートです。私の記憶に残る野球の名勝負第3位2007年日本シリーズ第5戦 中日ドラゴンズ 1対0 日本ハムファイターズ中日ドラゴンズファンにとっては、あまりにも衝撃的な日本一の瞬間になった試合でしたよね。私の人生の中でも唯一の中日ドラゴンズの日本一ですから、今でもあの瞬間を噛み締めていますよ。他のプロ野球チームのファンにとっては一度も味わった事の無い珍しい日本一達成の瞬間を体験してしまったのですから当然なのです。この試合は日本ハムがエースのダルビッシュ勇、中日が山井大介の先発で始まります。中日ファンは落合監督の腹づもりをこう理解していた事でしょう。あぁ相手がダルビッシュだから山井で落として第6戦第7戦勝負を落合監督は見ているのだろうな。中日ファンですら、そんな温度で見始めた試合です。当然ながらダルビッシュは期待通りの好投で中日打線を封じ込めます。中日ファンですら、一方的に日本ハムにボコられるイメージしか湧かないのですよ。しかし、嬉しい誤算を通り越す驚きの展開が中日ファンを待ち受けていました。山井大介が一人も打者を塁に出さない怪投を続けるのです。何故、ダルビッシュ以上のピッチングを山井大介がしているんだ?この試合を見ていた全員が?マークを思い浮かべながら試合を観戦していた事でしょう。両チームの選手ですら同じ感じだったのではないでしょうか。それでも、私も山井がランナーを出した回に試合が壊れるのだろうなとしか思っていませんでした。それが5回6回と過ぎても、まだランナーすら出さない怪投は続きました。私はただの熱狂的ファンなのでドキドキしながらテレビを見ていました。7回もランナーを出さずに終わり。もう、誰もが完全試合を意識して異様な雰囲気だったでしょう。そして、8回もまたランナーを出さずに終わります。後3人だ。私の胸は張り裂けそうです。そして9回の表に入る目前に目を疑う光景がテレビに映し出されました。落合監督が審判に何か交代を告げる為に出てきたのです。名古屋ドームも騒めいている雰囲気がテレビに映し出されます。え?交代?誰を?程なくして投手が山井からストッパーの岩瀬仁紀に交代のアナウンスが流れます。日本シリーズ優勝の試合で完全試合を8回まで成し遂げている投手を代える?嘘でしょ?私も呆然としました。そんな中、岩瀬は3人で相手を片づけ、史上初の投手2人での完全試合が日本シリーズの最終戦で達成されるという意味わからん展開になりました。思いっきり喜びたいのに呆然としたまま試合が終わったので複雑な気分です。当の中日の選手ですら、そんな気分のままに、それでも喜びを優先させて振る舞っていたのでしょう。何だか、凄いものを見てしまったなと噛み締める様に思っていました。あの交代の真実を知りたい。私の中の好奇心が騒いでいました。以降、ありとあらゆる記事を読み漁りました。もう17年も時が過ぎているのに今でも昨日の様に感じてしまう試合です。それくらいに当事者達の本当の気持ちを知りたい試合に今でもなっています。いろんな記事から推測するに落合監督は自分の中では岩瀬に交代と気持ちを固めてはいたものの山井が投げると言ったら投げさせていた監督ではなかろうかと思います。山井は投げたい気持ちをチームの日本一の為に、また落合監督の気持ちを察して降板すると言ったのでは無いでしょうか。その間に挟まれ森投手コーチや谷繁捕手も責任重大な判断を下さなければならなかったのでしょう。重く深過ぎる人の思いが交錯している忘れられない試合です。私の記憶に残る野球の名勝負第2位2023年ワールドベースボールクラシック(WBC)準決勝 日本 6×対5 メキシコ決勝じゃないんだ?とい言われてしまうのも覚悟の上でのメキシコ戦選出です。どちらの試合も素晴らしい死闘だったので、後はどこら辺の瞬間に心が揺さぶられたかでチョイスが変わるだけの気がします。私は断然準決勝派です。何度も日本は今回も負けるのか?と思ってしまいましたからね。私は少なくとも3回は心を折られました。最初は令和の怪物、佐々木朗希が3点取られてしまった時。この3点差を取り戻せるのか?と心配が過りましたよね。岡本和真のホームランをアロザレーナにもぎ取られたシーンもマジか?となります。この2つの出来事は私の中でダメージの大きい瞬間でした。しかし、吉田正尚の奇跡の同点3ランが飛び出すのですよ。嬉し過ぎて涙が出そうになりました。同点ホームランを打ってくれるとは思っていなかったですから。そんな喜びも束の間、またもや山本由伸がメキシコに勝ち越しを許してしまうのです。この試合は日本の主戦級の投手が2人も打ち込まれての失点でしたから、流石にこれで勝負がついてしまうかと不安になりましたよね。しかし、8回の裏に1点差に縮めた日本は運命の9回裏を迎えます。この9回裏の攻撃は凄かったですよね。まずは大谷翔平のツーベースからドラマは始まります。2塁塁上で吼える大谷の気合いに他の選手も燃えたのでしょう。続く吉田正尚は四球を選び出塁。この時の吉田がまた格好良かったですよね。1塁に向かいざまに次の村上宗隆にお前が決めろと指差して行きましたよ。ここで栗山英樹監督のファインプレーが出ます。吉田正尚に代走周東右京ですよ。勝ち切る気満々の名采配ですよね。1点で終わる気のない攻めの采配です。不調の村上に代打の選択肢もあったと思います。しかし、代えたのは周東のみ。しかも村上にバントのサインは出しません。令和の三冠王を信じた采配、何とも胸が熱くなります。ここで期待に応えるのが村上宗隆という男です。見事にあわやホームランかという長打を打つのです。そして、2塁の大谷のみならず、1塁から周東までもが本塁に生還しサヨナラ勝利です。あのサヨナラのシーン見ました?大谷の直ぐ後ろを周東は走ってましたよ。大谷は今期大リーグで59盗塁もした男ですよ。それでも、周東の方が驚異的に速いのです。それこそ、ドジャースは来季周東を獲得してしまえば良いのに。毎試合代走で出て必ず盗塁を試みるだけの選手で良いんですよ。成功率5割超えてさえいれば大リーグ記録のインチキ采配を使えますよ。それか、大谷翔平の打席の時に代走で出塁させて、盗塁を阻止させる為のストレートを投げさせて大谷翔平の本塁打を量産させ、尚且つ大谷の打点獲得の補佐をする役割なら周東は大リーガーより仕事をしますよ。酷いインチキですが戦略としては理にかなっている筈ですよ。脱線しましたが、こうして準決勝の激闘は日本の勝利で幕を閉じたのです。決勝もかなりの戦いでしたよね。いきなりトレイ・ターナーに今永昇太がソロホームランを打たれるも、村上宗隆が同点ソロホームラン。ラーズ・ヌートバーの魂の激走併殺崩れの間に勝ち越した日本は、さらに岡本和真のソロホームランで追加点。そして投手リレーがまた強烈でした。先発の今永昇太に始まり、戸郷翔征、高橋宏人、伊藤大海、ダルビッシュ勇と繋ぎラストイニングは大谷翔平が登板。最後の打者がまたエンゼルスの大谷の同僚マイク・トラウト。ここも前の打者、ムーキーベッツをダブルプレーに仕留めていなければ、大谷とトラウトの夢の対決が9回2死で実現する事は無かったのです。そしてトラウトを空振りの三振に仕留め日本は三度目の世界一に輝いたのです。準決勝、決勝と夢見心地な雰囲気を味わうことが出来て幸せでした。また、こんな夢の様なWBCを生きている間に見れるのだろうか。そう思わされている時点で栗山英樹は名監督の仲間入りをしていますよ。私の記憶に残る野球の名勝負第1位1998年夏の全国高校野球選手権 準々決勝 横浜 (神奈川) 9対7 PL学園 (大阪) 延長17回あの年の夏の甲子園は漫画だったのかな(笑)それこそ水島新司の名作大甲子園を上回る名作だった気さえしてきます。その中の大一番になったのが、この準々決勝PL学園戦だったと思っています。伏線は春の選抜高校野球大会にあります。選抜の準決勝も横浜はPL学園と3対2の死闘を繰り広げ逆転でPLを撃破し、その勢いのままに選抜を制覇しているのです。平成の怪物松坂大輔を倒すならこのチームしか無いと思われていたのがPL学園だったのです。やはり下馬評通りに、横浜と同様にPLも順当に勝ち上がります。準々決勝で両校があたる事に関しては少し早いし勿体無いと思ったのですが、結果としてはその後も奇跡の物語を紡いだのですから、あそこで対戦したのも運命だったのでしょうね。この夏の横浜対PL戦のシーソーゲームっぷりが凄まじかった。先制したのはPL学園で、しかも3点先制。中々にイカツい点差だなと思っていたら、中盤に横浜が4対3と逆転するも、終盤にはPLが5対4と再度逆転に成功。しかし、9回を終えた時点でスコアは5対5の同点のお互い譲らぬ緊迫の展開。延長11回と16回に横浜が1点勝ち越すも裏の攻撃でPLが執念で追いつく白熱の名勝負になりました。迎えた17回表に松坂の親友、常盤がバッターボックスへ向かう前に、松坂に対して俺がお前の事を楽にしてやるからと宣言します。しかも見事にツーランホームランを放つのです。投球練習をしていた松坂が、その本塁打を見て泣いてましたよね。これで勝負ありです。その裏のPLの攻撃を松坂が0点に抑えて、見事9対7で横浜が死闘を制したのです。恐らくは事実上の夏の決勝戦という見方で間違いないでしょう。しかし、その後の横浜の闘いも見ものでした。準決勝、高知県代表明徳義塾との試合は前日のPL戦で250球投げている松坂は先発登板を回避しました。終盤まで明徳義塾が6対0とリードしていたので、これは流石に横浜は負けたかと思っていたら、8回裏に横浜が4点を取り返します。そして満を持して9回表は松坂が登板し0点で切り抜けたのです。すると、9回裏に横浜は3点を取り奇跡のサヨナラ勝ちを演出したのです。そして、決勝戦の京都代表京都成章戦でまさかのノーヒットノーラン達成です。事実は小説より奇なり、とは先人もよく言ったものです。思い出して下さい。私の記憶に残る野球の名勝負第4位、明訓対青田戦の件を。チームが神奈川県代表、高知代表との激闘、決勝戦が京都代表、春夏連覇、事実上の決勝戦となるライバル校戦が延長戦の死闘。これだけ共通点があるのに、水島新司の漫画の方が先に描かれているのが恐ろしいですね。如何に水島新司が野球を愛していてリアルな展開に準えて話しを想像しているかの証です。そして、まるで後付けしたかの様な展開の松坂大輔の軌跡は、さらに決勝戦にノーヒットノーランの筋書きまで綴ってしまうのだから、怪物と評されても尚物足りなさまで感じてしまうのです。最早、漫画より現実のストーリーの方が勝る時代になったのです。次回からは再びSM話しに戻ります。痴女とはなんぞや?がテーマです。痴女の定義は幅広くブレやすいのが女王商売と似ていますね。
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※2024年12月7日5時58分
12月/1月のプロ野球オフシーズンは野球ファンに取って見るテレビに困るシーズンでもあります。正確には箱根駅伝や高校サッカーもあれば、以前は毎年年末にはトヨタカップなる欧州と南米のサッカークラブ王者が世界一の座を賭けて中立国日本を開催地に闘うサッカーの祭典などもあったのです。しかし、少し夜の寒さが強めになると、冬なんだなと季節を感じる時期でもあります。今年の最後の野球観戦(テレビですが)は高校野球の明治神宮大会でした。偶然にも我が神奈川県代表の横浜高校が優勝していましたので、来年の春の選抜高校野球は関東枠が1つ増える事になります。春の選抜高校野球で球春を迎え、新学期の頃にはプロ野球とメジャーリーグが開幕するのがここしばらく私の楽しい春の野球観戦ルーティーンになってます。年によっては、そこにWBCまでもが加わるのですから、いきなり3月から熱くなる瞬間も多いのです。それでは、私の記憶に残る野球の名勝負ベスト7後編のスタートです。
私の記憶に残る野球の名勝負第3位
2007年日本シリーズ第5戦 中日ドラゴンズ 1対0 日本ハムファイターズ
中日ドラゴンズファンにとっては、あまりにも衝撃的な日本一の瞬間になった試合でしたよね。私の人生の中でも唯一の中日ドラゴンズの日本一ですから、今でもあの瞬間を噛み締めていますよ。他のプロ野球チームのファンにとっては一度も味わった事の無い珍しい日本一達成の瞬間を体験してしまったのですから当然なのです。この試合は日本ハムがエースのダルビッシュ勇、中日が山井大介の先発で始まります。中日ファンは落合監督の腹づもりをこう理解していた事でしょう。あぁ相手がダルビッシュだから山井で落として第6戦第7戦勝負を落合監督は見ているのだろうな。中日ファンですら、そんな温度で見始めた試合です。当然ながらダルビッシュは期待通りの好投で中日打線を封じ込めます。中日ファンですら、一方的に日本ハムにボコられるイメージしか湧かないのですよ。しかし、嬉しい誤算を通り越す驚きの展開が中日ファンを待ち受けていました。山井大介が一人も打者を塁に出さない怪投を続けるのです。何故、ダルビッシュ以上のピッチングを山井大介がしているんだ?この試合を見ていた全員が?マークを思い浮かべながら試合を観戦していた事でしょう。両チームの選手ですら同じ感じだったのではないでしょうか。それでも、私も山井がランナーを出した回に試合が壊れるのだろうなとしか思っていませんでした。それが5回6回と過ぎても、まだランナーすら出さない怪投は続きました。私はただの熱狂的ファンなのでドキドキしながらテレビを見ていました。7回もランナーを出さずに終わり。もう、誰もが完全試合を意識して異様な雰囲気だったでしょう。そして、8回もまたランナーを出さずに終わります。後3人だ。私の胸は張り裂けそうです。そして9回の表に入る目前に目を疑う光景がテレビに映し出されました。落合監督が審判に何か交代を告げる為に出てきたのです。名古屋ドームも騒めいている雰囲気がテレビに映し出されます。え?交代?誰を?程なくして投手が山井からストッパーの岩瀬仁紀に交代のアナウンスが流れます。日本シリーズ優勝の試合で完全試合を8回まで成し遂げている投手を代える?嘘でしょ?私も呆然としました。そんな中、岩瀬は3人で相手を片づけ、史上初の投手2人での完全試合が日本シリーズの最終戦で達成されるという意味わからん展開になりました。思いっきり喜びたいのに呆然としたまま試合が終わったので複雑な気分です。当の中日の選手ですら、そんな気分のままに、それでも喜びを優先させて振る舞っていたのでしょう。何だか、凄いものを見てしまったなと噛み締める様に思っていました。あの交代の真実を知りたい。私の中の好奇心が騒いでいました。以降、ありとあらゆる記事を読み漁りました。もう17年も時が過ぎているのに今でも昨日の様に感じてしまう試合です。それくらいに当事者達の本当の気持ちを知りたい試合に今でもなっています。いろんな記事から推測するに落合監督は自分の中では岩瀬に交代と気持ちを固めてはいたものの山井が投げると言ったら投げさせていた監督ではなかろうかと思います。山井は投げたい気持ちをチームの日本一の為に、また落合監督の気持ちを察して降板すると言ったのでは無いでしょうか。その間に挟まれ森投手コーチや谷繁捕手も責任重大な判断を下さなければならなかったのでしょう。重く深過ぎる人の思いが交錯している忘れられない試合です。
私の記憶に残る野球の名勝負第2位
2023年ワールドベースボールクラシック(WBC)準決勝 日本 6×対5 メキシコ
決勝じゃないんだ?とい言われてしまうのも覚悟の上でのメキシコ戦選出です。どちらの試合も素晴らしい死闘だったので、後はどこら辺の瞬間に心が揺さぶられたかでチョイスが変わるだけの気がします。私は断然準決勝派です。何度も日本は今回も負けるのか?と思ってしまいましたからね。私は少なくとも3回は心を折られました。最初は令和の怪物、佐々木朗希が3点取られてしまった時。この3点差を取り戻せるのか?と心配が過りましたよね。岡本和真のホームランをアロザレーナにもぎ取られたシーンもマジか?となります。この2つの出来事は私の中でダメージの大きい瞬間でした。しかし、吉田正尚の奇跡の同点3ランが飛び出すのですよ。嬉し過ぎて涙が出そうになりました。同点ホームランを打ってくれるとは思っていなかったですから。そんな喜びも束の間、またもや山本由伸がメキシコに勝ち越しを許してしまうのです。この試合は日本の主戦級の投手が2人も打ち込まれての失点でしたから、流石にこれで勝負がついてしまうかと不安になりましたよね。しかし、8回の裏に1点差に縮めた日本は運命の9回裏を迎えます。この9回裏の攻撃は凄かったですよね。まずは大谷翔平のツーベースからドラマは始まります。2塁塁上で吼える大谷の気合いに他の選手も燃えたのでしょう。続く吉田正尚は四球を選び出塁。この時の吉田がまた格好良かったですよね。1塁に向かいざまに次の村上宗隆にお前が決めろと指差して行きましたよ。ここで栗山英樹監督のファインプレーが出ます。吉田正尚に代走周東右京ですよ。勝ち切る気満々の名采配ですよね。1点で終わる気のない攻めの采配です。不調の村上に代打の選択肢もあったと思います。しかし、代えたのは周東のみ。しかも村上にバントのサインは出しません。令和の三冠王を信じた采配、何とも胸が熱くなります。ここで期待に応えるのが村上宗隆という男です。見事にあわやホームランかという長打を打つのです。そして、2塁の大谷のみならず、1塁から周東までもが本塁に生還しサヨナラ勝利です。あのサヨナラのシーン見ました?大谷の直ぐ後ろを周東は走ってましたよ。大谷は今期大リーグで59盗塁もした男ですよ。それでも、周東の方が驚異的に速いのです。それこそ、ドジャースは来季周東を獲得してしまえば良いのに。毎試合代走で出て必ず盗塁を試みるだけの選手で良いんですよ。成功率5割超えてさえいれば大リーグ記録のインチキ采配を使えますよ。それか、大谷翔平の打席の時に代走で出塁させて、盗塁を阻止させる為のストレートを投げさせて大谷翔平の本塁打を量産させ、尚且つ大谷の打点獲得の補佐をする役割なら周東は大リーガーより仕事をしますよ。酷いインチキですが戦略としては理にかなっている筈ですよ。脱線しましたが、こうして準決勝の激闘は日本の勝利で幕を閉じたのです。決勝もかなりの戦いでしたよね。いきなりトレイ・ターナーに今永昇太がソロホームランを打たれるも、村上宗隆が同点ソロホームラン。ラーズ・ヌートバーの魂の激走併殺崩れの間に勝ち越した日本は、さらに岡本和真のソロホームランで追加点。そして投手リレーがまた強烈でした。先発の今永昇太に始まり、戸郷翔征、高橋宏人、伊藤大海、ダルビッシュ勇と繋ぎラストイニングは大谷翔平が登板。最後の打者がまたエンゼルスの大谷の同僚マイク・トラウト。ここも前の打者、ムーキーベッツをダブルプレーに仕留めていなければ、大谷とトラウトの夢の対決が9回2死で実現する事は無かったのです。そしてトラウトを空振りの三振に仕留め日本は三度目の世界一に輝いたのです。準決勝、決勝と夢見心地な雰囲気を味わうことが出来て幸せでした。また、こんな夢の様なWBCを生きている間に見れるのだろうか。そう思わされている時点で栗山英樹は名監督の仲間入りをしていますよ。
私の記憶に残る野球の名勝負第1位
1998年夏の全国高校野球選手権 準々決勝 横浜 (神奈川) 9対7 PL学園 (大阪) 延長17回
あの年の夏の甲子園は漫画だったのかな(笑)それこそ水島新司の名作大甲子園を上回る名作だった気さえしてきます。その中の大一番になったのが、この準々決勝PL学園戦だったと思っています。伏線は春の選抜高校野球大会にあります。選抜の準決勝も横浜はPL学園と3対2の死闘を繰り広げ逆転でPLを撃破し、その勢いのままに選抜を制覇しているのです。平成の怪物松坂大輔を倒すならこのチームしか無いと思われていたのがPL学園だったのです。やはり下馬評通りに、横浜と同様にPLも順当に勝ち上がります。準々決勝で両校があたる事に関しては少し早いし勿体無いと思ったのですが、結果としてはその後も奇跡の物語を紡いだのですから、あそこで対戦したのも運命だったのでしょうね。この夏の横浜対PL戦のシーソーゲームっぷりが凄まじかった。先制したのはPL学園で、しかも3点先制。中々にイカツい点差だなと思っていたら、中盤に横浜が4対3と逆転するも、終盤にはPLが5対4と再度逆転に成功。しかし、9回を終えた時点でスコアは5対5の同点のお互い譲らぬ緊迫の展開。延長11回と16回に横浜が1点勝ち越すも裏の攻撃でPLが執念で追いつく白熱の名勝負になりました。迎えた17回表に松坂の親友、常盤がバッターボックスへ向かう前に、松坂に対して俺がお前の事を楽にしてやるからと宣言します。しかも見事にツーランホームランを放つのです。投球練習をしていた松坂が、その本塁打を見て泣いてましたよね。これで勝負ありです。その裏のPLの攻撃を松坂が0点に抑えて、見事9対7で横浜が死闘を制したのです。恐らくは事実上の夏の決勝戦という見方で間違いないでしょう。しかし、その後の横浜の闘いも見ものでした。準決勝、高知県代表明徳義塾との試合は前日のPL戦で250球投げている松坂は先発登板を回避しました。終盤まで明徳義塾が6対0とリードしていたので、これは流石に横浜は負けたかと思っていたら、8回裏に横浜が4点を取り返します。そして満を持して9回表は松坂が登板し0点で切り抜けたのです。すると、9回裏に横浜は3点を取り奇跡のサヨナラ勝ちを演出したのです。そして、決勝戦の京都代表京都成章戦でまさかのノーヒットノーラン達成です。事実は小説より奇なり、とは先人もよく言ったものです。思い出して下さい。私の記憶に残る野球の名勝負第4位、明訓対青田戦の件を。チームが神奈川県代表、高知代表との激闘、決勝戦が京都代表、春夏連覇、事実上の決勝戦となるライバル校戦が延長戦の死闘。これだけ共通点があるのに、水島新司の漫画の方が先に描かれているのが恐ろしいですね。如何に水島新司が野球を愛していてリアルな展開に準えて話しを想像しているかの証です。そして、まるで後付けしたかの様な展開の松坂大輔の軌跡は、さらに決勝戦にノーヒットノーランの筋書きまで綴ってしまうのだから、怪物と評されても尚物足りなさまで感じてしまうのです。最早、漫画より現実のストーリーの方が勝る時代になったのです。
次回からは再びSM話しに戻ります。痴女とはなんぞや?がテーマです。痴女の定義は幅広くブレやすいのが女王商売と似ていますね。