創戯旅団　第１夜　序章

丸１３年！
まさか私が、それだけの期間をSMクラブに費やす事になるとは、考えてはいませんでした。
その間に、どれだけ一喜一憂したか。
長く厚木エレガンスをご利用のお客様はご存知かと思いますが、
この業種は、凄く難しい仕事てもあるので、厚木で神奈川県で、ライバル店が存在しても撤退したり、
新店が立ち上がっても長く続かなかったりで、気がつけば厚木では唯一の特殊風俗店になってしまいました。
神奈川県で見ても、東京の一番外れにクラブが１件。横浜にM女専門のクラブが１件。
M性感のお店も、横浜と川崎に数件くらいしか残っておらず、生き残るのが大変な厳しい世界だなと改めて思わされます。

とても根気強く我慢をしながら営業をする事が問われるので、経営者目線で仕事として成立していないと判断されたのか、同業者様が急激に経営難になったのか、理由は様々でしょうが、みんな居なくなってしまいましたね。
私のお店が唯一この地域に残ったのは、私にSMクラブの経営や営業の才能があったからではなく、気合いと根性だけで苦境を乗り越えたので、私が勝ったとは言えないのです。
そんな感じで、この業界に残ってしまいましたが、仕事が大好きで、SMクラブの経営にも真摯に向き合ってはきているかと思いますので、私の目線からSMクラブの楽しみや苦しみを様々にお伝え出来れば良いなと思っております。

本当に激動の世の中で、私なんかよりも、皆様の方が大変なんだなと感じております。
リーマンショックから東日本大震災、コロナウイルスの蔓延と経済活動の自粛、そしてアフターコロナの時代も世界各地で戦争が起こりグローバル経済がインフレになり混乱する中で、日々の生活を安定した上にSMクラブで遊ぶお金も捻出する皆様には尊敬と感謝しかありません。
恥ずかしながら、アフターコロナの苦境に大苦戦中の私は、本当に皆様やお店のキャストに生かされている自覚ばかりがあります。

過去も現在もてんやわんやを繰り返しながら生きている私達SMクラブの面々が織りなす人生模様をしばしお楽しみいただけますと幸いです。

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