2024-06-20 17:356月18日
Tさん
被虐で芽吹く、欲の新芽は、鞭や手足の通り過ぎた後、特に罵詈雑言の雨が降り注いだ後には、軀中をびっしりと覆うほど生え揃う。
それを振り払う如く鞭を打ち、手足で蹴散らし、薄汚れた軀の土壌が朽ち堕ちるまで行為を繰り返した。
額は床に付いたっ切りになった。
放射状に広がる背の痕が、羽を広げた孔雀のようにも、滲み出た変態の発露のようにも見えた。
褒美の咀嚼物は、さぞかしその身にしみただろう。
お土産ありがとう。
Nさん
成熟した性癖の果てを探る。
長年受け続けてきた、非道の軌跡を目と指で辿りながら、軀に授かった勲章の数々の誉を語る貴方の声に、舌鼓ならぬ耳鼓を打ち、新たな印を施したあのひとときは、多幸感に満ち溢れていた。
みやげ話が面白いほど、貴方が傷だらけになる。
その矛盾も、また愉快。